リモートワークから徳島に半移住

コロナ前に行った最後のカンボジア&バングラ出張から、あっという間に1年が過ぎた。海外に行くことはなくなったけど、この1年はなかなか変化に富んだ年だった。

「リモートワーク」ってワードが急に身近になった1年。今から思えば、年間半分以上を海外出張で過ごしている自分みたいな生活スタイルは、リモートワーカーだったんだな、とも思う。

2020年後半には、リモートワークから、全く想像もしていなかった徳島への半移住生活も始まった。さすがに自分でも想定外だったけど、地方での生活は楽しいな、と思えた新たな発見も。

今回は、企業の海外ビジネスのコンサルを仕事としている自分が、なぜ急に徳島に住んでみよう、となったのかについて書いてみようと思う。

東京に住んでるけど、東京が好きじゃなかった

人生の半分を過ごした東京

生まれてから20回近く引っ越しを繰り返してはいるものの、だいたい人生の半分くらいは東京に住んでる。だからある意味そこにいるのが自然というか、日本にいるなら、東京に住む、と無意識に考えていた。確かに、深夜を過ぎて人がいなくなった街並みとか、好きなところもある。

でも、コロナ自粛生活の中、狭い家と近所のスーパーを往復するだけの生活で考えてみたら、自分は人混みが苦手、、、というかなり致命的なミスに気づく笑 東京で人混みが苦手ってある意味、性格として終わってるなwwと。思い返せば、イギリスの田舎町から日本に帰ってきて新宿の人混みで立ち尽くしたこともあったな。。。

なんで東京に住んでるんだっけ?

東京っぽいことがキライなのに、なんで東京に住んでんだろ?と考えてみたら、たぶん、答えは「仕事があるから」。。。

冒頭にも書いたように、海外でのホテルを転々としながら生活していた自分にとって、これまで唯一、自分を東京に縛り付けていたのは、日本に帰ってきた時に本社に出社しなければならない、ということ。

でも、もはや本社に通うこともなくなった。

これって、リモートワークで普通に仕事ができるなら、どこにいても同じなんじゃない?!という、たまに自分の中にでてくるいけない子モードに突入笑

東京脱出計画!では、どこにいく?

リモート from 徳島

平均したら2年に1回、引っ越しをしている自分には、故郷みたいな場所がない。あえていうなら、中学生を過ごした香港は好き。でもたった2年しかいなかったし、故郷とはちょっとイメージが違うかなw

どこに行こうか考えてみると、日本で思い入れのある場所は、徳島だな、と。ここ5年くらい、仕事がきっかけで通うようになって友達も増えたし。

ということで、徳島の友達に「東京つらい。徳島遊びに行っていいですか?」と聞いてみたところ、「いつでもどうぞー」といつもながらユルイ感じでお試しのリモート from 徳島生活がスタート。

徳島、住んでみたら思っていた以上に楽しい

自分がリモート生活を始めたのは、徳島の上勝町。これまで何回か上勝にきたことはあったけど、住むことになるかも?とは1ミリも考えたことがなかった笑

景色がキレイなのは知っていたけど、リモートワークをするにもいい環境ということを初めて知る。

Wifiがつながっていて、静かで、集中というか落ち着いて仕事ができる。これってリモートワークに必要なものが全部揃ってるんじゃない?!という感じ。

その後、徳島や香川をうろうろ放浪しつつw、いろんな人に会ってみると、普通におもしろい仕事がたくさんある。いますぐに途上国にいきましょう!という感じではないにしても、東京にいて、ネットで調べているだけじゃ出会えない人たちがたくさんいる。

そんなことを感じながら、ここ数年、感じていた自分の中での違和感というかモヤモヤとして、日本企業の海外展開を推進するには、そもそも土台として、企業が海外に行ってみようと思えるくらい地元で元気じゃなければいけない、と感じていたのとつながりが見えた気がした。

ちょっと前までは、東京に住んでるし、企業さんには現地(海外)で会うもので、国内では遠いからなかなか会えないな、、、と思っていたけど、自分が国内で自由に住めるなら、これっていけるんじゃないかな、と。

海外で働くこと x 地方に住むこと

イノベーションは辺境で生まれる

たまに「イノベーションは辺境で生まれる」というセリフを聞くけど、結構、それは的を得ていると思う。もちろん全部が辺境生まれではないにせよ、辺境(不便な場所)のほうが、問題を解決してほしいというニーズが高いので新しいモノが生まれやすい土壌がある。

例えば、ゴミ収集車を走らせたり、焼却炉を建設する予算がないという(人口減少という)課題が先行した上勝だからこそ、ゴミを出さない「ゼロ・ウェイスト」の取り組みが始まったのだし。ゴミなんて燃えるか、燃えないのほぼ2択でガンガン燃やしている東京のような生活をしていたら、上勝の45分別でリサイクル率80%といった取り組みは生まれないだろう。

同じく、駅前で客待ちタクシーが長い列を作っている都内では、Uberみたいな配車アプリなんて需要はない。でも、田舎ではタクシーもバスとか公共交通も現状は圧倒的に不足している。生活する足が必要なのに、それを既存のサービスでは十分に提供できていない。これが解決できる新しいサービスが必要だ。

不便とは課題解決のチャンス

こういった普段の生活に不便がある部分って、日本の地方と、途上国の都市は似ている部分もあると思う。

そうすると、東京とか便利な都会ではなくて、あえてちょっと不便な日本の地方に住みながら、途上国に関わるような仕事をする、ってのは結構、アリなんじゃないか。

それに言っても日本の地方都市、電気、ガス、水道、ネットは問題ない。徳島の山奥の上勝でもAmazonだって翌日に配達される。アジアやアフリカの辺境に住むのに比べれば全然余裕でしょ笑

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